事故をおこしたら免許はどうなるのか?【免停・免取の回避方法も解説】

行政
Crime: Policeman gives driver a traffic ticket.
Crime: Policeman gives driver a traffic ticket.

この記事は、こういう方に向けて書いています。

免停・免許取り消しになるか心配な人
『最近事故を起こしちゃったけど、運転できなくならないかな。』
『何をするかわからない、、、何からやるの?』
『仕事でも使うし、何とかしたいんだけど、、、』

そういった疑問にお答えします。

・本記事の内容

■免停・免許取り消しになるか図で説明

■どういった流れで審査が行われるのか?

■免停・免許取り消しの回避方法

これを書いている私は、
実際に『運転免許試験場』に行き、処分を受けました。
やって良かった事、やっておけば良かった事をご紹介します。

免停・免許取り消しになるか図を使って解説

まず、前歴(過去に免停になった経験)があるかないかで処罰の重さが変わってきます。
以下の表は、前歴毎に【何点で免停・免許取り消しになるか早見表】です。

点数\前歴 0回 1回 2回 3回 4回以上
1点
2点 90日 120日 150日
3点 120日 150日 180日
4点 60日 150日 免取 免取
5点 免取
6点 30日 90日
7点
8点 120日
9点 60日
10点 免取
11点
12点 90日
13点
14点
15点 免取

※¹5点以上の違反は免許再取得の禁止期間が10点ごとに1年増えていきます
※²前歴が無くなるのは、免停の処分が終了してから1年以上が経過した時

まずは、上の表で
自分がどの列の中で当てはまるのか(前歴0.1.2.3.4の内どれか)を確認しましょう。


その上で、自分の持ち点(免許取り消しにならない点数)を覚えておきましょう。
前歴なし…持ち点14点
前歴1回…持ち点9点
前歴2回…持ち点4点
前歴3回以上…持ち点3点

次に、事故の程度を考えていきます。
事故を起こした場合、
【事故の原因となる違反】の点数と、下の表にある被害状況を足して計算されます。

例:赤信号無視(2点)+全治3ヶ月以上または後遺障害(13点)=免許取り消し(15点)

交通事故の被害 責任の程度(過失の重大さ)
重大 軽い(酌量の余地がある)
死亡事故 20点 13点
全治3ヶ月以上または後遺障害 13点 9点
全治30日以上3か月未満の事故 9点 6点
全治15日以上1か月未満の事故 6点 4点
全治15日未満/建造物損壊事故 3点 2点

相手の被害状況で、大きく変わってくるのがご理解頂けたと思います。
特に、『建造物損壊事故』か『全治15日以上1か月未満の事故』かで変わってくるため、
誠実な対応を心がけましょう。

どういった流れで審査が行われるのか?

次に【行政処分に対して】の、具体的な行動について解説します。
まず、【免停期間が60日以下】の方と、【それ以上の処分を受ける方】で行動が変わります。
また、届く郵便物の名前も変わるのでご注意ください。

自分の免停期間が不明な方は、上記致しました【何点で免停・免許取り消しになるか早見表】を
ご覧ください。

免停期間が60日以下の方の行動リスト

時系列順に解説します。

『出頭要請通知書』と言う物が、事故日から1~2か月以内に届く。
⇒交通違反の名称、出頭日と出頭場所、免停期間、持ち物が記載されています。

②出頭し、必要書類を記入。免許を返納する。
⇒本人確認書類、運転免許証、印鑑を持っていくこと。

③『短期講習』または『中期講習』を受ける。※しばらく使えなくても良い方は不要
⇒詳しくは、次の章『免停・免許取り消しの回避方法』で解説します。

④免停期間が終われば、警察署に免許を返還してもらう
⇒変換可能日から3か月未満であれば、警察署だけで手続きが終わるので、早めに済ませましょう。
 3か月を過ぎると、運転免許試験場等でも手続きをする必要がある場合があります。

免停90日以上の処分を受ける方の行動リスト

時系列順に解説します。

①『意見の聴取通知書』と言う物が届く。(届く日は被害状況により変わる)
任意で、事故当時の状況や自分の意見を言える場が与えられる。
 行かなくても罰則はないが、処分をそのまま受け入れる事になるので、行くことをお勧めします。

②指定された場所に行き、聴聞を受ける。
⇒運転免許証試験場などで、被害状況(点数別)で振り分けられ、聴聞を受ける。
 ここでの、質疑応答で『免許取り消し』になるか『免停』で済むかが変わります。
 詳しくは、次の章『免停・免許取り消しの回避方法』で解説します。

③その日に、正式な処分が下る。
⇒聴聞を受けた後、数時間空いて、正式な処分を受ける。
 ※私の場合は4時間ほどでした。

④免停処分の方は『長期講習』、免許取り消しの方は『取り消し処分者講習』を受ける。
⇒『長期講習』については、次の章で解説します。
 『取り消し処分者講習』とは、再び免許を取得する場合に受ける講習です。
 

  飲酒取消講習 一般取消講習
内容

犯した違反に、飲酒運転がある方や取消処分後に無免許で飲酒運転の違反・事故がある方に必要。
講習は、2日間。
1日目の受講後、約30日後に2日目を受講する必要があります。

飲酒運転以外の違反・事故で取消しになった方は、2日間原則連続して講習を受講する必要があります。

※ 一般取消講習は、連続2日間で行う必要があります。やむを得ない場合を除き、第2日目についても受講日を指定します。
料金 約300000円 約300000円

地域によって、違うところもあるので、現地での注意事項をよく聞いて行動してください。

免停・免許取り消しの回避方法

第二章『どういった流れで審査されるのか?』でも記載いたしました、
『免停講習』と『意見の聴聞』について解説していきます。

まずは、『免停講習』から解説します。
一度に6点以上の違反をした方には【免停講習】という、免停期間を短縮できる講習が存在します

講習の内容は、
①機械による運転適正審査・診断※視力審査や夜間視力など
②適性検査※性格診断や心理テストなど教習所でやったものと同じ
③教本による講義※授業態度も見られます
④運転シュミレーター
⑤運転指導
筆記試験

となっております。

次の図をご覧ください。
短縮日数の『優』・『良』・『可』は筆記試験(42問)の正答数の割合で決まります。
『優』は36問以上,『良』は35~30問、『可』は29~21問 正解すれば日数が短縮されます。

 短期講習(免停30日)中期講習(免停60日)長期講習(免停90日以上)
講習時間1日(6時間)2日(10時間)2日(12時間)
短縮日数優(29日) 良(25日) 可(20日)優(30日) 良(27日) 可(24日)優(45日) 良(40日) 可(35日)
料金約14000円約23000円約28000円
※地域差あり

次に、『意見の聴聞』について解説していきます。
こちらは『短期講習』違い、確実な効果はありません。
しかし、車の運転をするつもりがない方でも、『運転免許証』があるのとないのでは、今後の利便性が
大きく変わってきますので、行くことをお勧めします。

大事なポイントは以下の通りです。
①聞かれた質問に対し、的確に答える
②反省している事を示す
③事故を起こした原因があれば話す※無理に話そうとすると反省の色なしと判断される場合があるので注意
④『最後に何かありますか?』と聞かれたら、被害者への思いを話す

また、下記のような特殊法律事務所に依頼するのも効果的です。
内村特殊法律事務所

事務所に依頼した場合は、担当者の方と相談し、出来るだけ忠実に行う事をお勧めします。

まとめ

・事故を起こした際の点数は、相手の被害状況に大きく依存する。
例:『酒気帯び運転(0.25未満)』13点+『全治15日以上1か月未満の事故』6点=『免取り』18点

・処分を軽くするには『短期講習』と『意見聴聞』がある。※行政書士に依頼すれば、さらに軽減されるかも

以上です。

事故を起こしてしまった罪悪感をそのままに、行政・刑事・民事の責任を負うのは、苦しい事です。
被害者様に誠実に向き合っていくには、余計な心配は減らすべきです。

今後も、お役立ち情報を発信していくので、よろしくお願いいたします。

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